お役立ち情報 * 南チロルとドロミテ
アルト・アディジェ(南チロル)の基本情報
地理: アルト・アディジェ(南チロル)の面積は、7400平方kmで、トレンティーノ=アルト・アディジェ特別自治州の北部に位置しています。全面積の80%を占めるのは山岳地帯、居住地はわずか8%です。アルプス山脈の南に位置し、古代よりヨーロッパの南北を結ぶ重要な地点でした。年間晴天日は、平均300日以上で温和な気候に恵まれています。ステルヴィオ国立公園内のオルトレス山(3905m)が最高峰です。面積の44%が森林に覆われ、8つの公園が自然遺産に指定されています。
政治と社会: イタリア人にせよ外国人にせよ、アルト・アディジェ(南チロル)に初めて訪れる方は、どこへ行ってもイタリア語とドイツ語の2カ国表示に困惑することでしょう。というのも、ボルツァーノ自治県では、イタリア語、ドイツ語、そして、ラディン語が公用語になっているからです。特にドイツ語は人口の70%が使用し、ラディン語は人口の5%で、主にバディア渓谷とガルデーナ渓谷で話されています。少数民族を保護すること以外にも、アルト・アディジェ(南チロル)県はイタリアの他県に比べ、中央政府より様々な面において幅広い自治権を持っています。高度な公共サービスを提供し、国内でも平均以上の生活水準を保っています。
経済: 観光、工業、商業、手工業、農業はアルト・アディジェ(南チロル)の基本資源です。中でも、県内使用量の倍以上を産出する水力発電は重要です。更に、就業率が非常に高く、国内総生産もロンバルディア州に続き第2位です。5万以上の企業が存在し、その多くは中小企業で私達の地域の経済動力となっています。
余暇と特徴: 2万キロものトレイルが整備され、全長1200キロの滑走距離(“ドロミテ・スーパースキー”は世界で一番規模の大きいスキー場)で、600キロにも及ぶ自転車道があり、あらゆるスポーツが楽しめます。
アルト・アディジェ(南チロル)で湿った状態で発見された、世界最古のミイラ。5300年前、シミラウンの男、別名エッツィ(アイスマン)は、セナレス渓谷に住んでいました。現在は、ボルツァーノにある南チロル考古学博物館にて、一緒に発見された衣類や装具と一緒に展示されています。
イタリア最北部にてブドウが栽培されており、アルプス地方で一番温かく水浴できる湖もあり、ヨーロッパ初の3カ国語を使用する大学もあります。
特産物:“Qualità Alto Adige”のマークが多くの特産物を保護し、その結果、今でも伝統や農民文化が根強く残っています。ヴェノスタ谷を初め、アルト・アディジェ(南チロル)では、リンゴの生産量が高く、年間95万トンのリンゴが生産され、それは国内生産の約50%にあたります。ワインの生産量は多くはありませんが、高品質なワインを産出しています。ピノ・ビアンコ、ピノ・グリッジョ、ピノ・ネーロ、ラグライン、サンタ・マッダレーナ、ゲビュルツトラミナーが有名です。勿論忘れてはならないのがスペックという豚の腿肉を燻製したもの、家族経営の小さな牧場で生産された新鮮な牛乳、様々な種類のパン、アルプス地域で特に重んじられているイタリアの典型的蒸留酒グラッパなどがあります。